Japanize Destinies Distribution JDD 東亜学纂 (とうあがくさん)

Japanize Destinies Distribution 東亜学纂

『亜種記』『息恒循』『然修録』『後裔記』

一学 13【息恒循は、武童と呼ばれた子供達の一人が起草した。彼は陽明先生を知り、人間が好きになった】門人、ヨッコ

エスノキッズ 心の学問「教学編」
令和2年4月26日(日)号。


一つ、学ぶ。

尋常一様でない努力をした人。
尋常一様でない哲学と詩と戦果を為し残した人。
それが、陽明先生です。

それは、大陸明の国の政権が揺らぎはじめ、文官が武官に駆り立てられるような動乱の時代。

その頃、日本は足利時代のど真ん中。
西洋では、スペインやフランスが隆盛を極め、コロンブスの世界一周で沸いていた。

陽明先生は、哲学者、政治家、武将、詩人、文筆家として卓越した人物ですけれども、いろんなことに卓越した多才な人物という物は、時代時代に少なからず出てきます。

多才なだけでは、時代を超越した偉人とは成り得ないということです。

ではどうして、陽明先生は、時代を超越した偉人として、東洋の史(ふみ)に君臨しているのでしょうか。

その理由は、多才な能力を語る以前に、陽明先生の強く美しく実に真剣な生きざまに魅了、圧倒されてしまうからに他なりません。

陽明先生は27歳のとき、仕事で地方に行って落馬!
胸を強く打ち肺病となり、以後闘病の日々。

闘病生活を続けるだけでも、健常者から見れば充分敬するに値し、またその本人も、自分の労苦にご褒美を与えたがり、その記念に自分史を書いたりします。

ところが、この陽明という人!
どういう人?

闘病なんてそっちのけで、物ともせず!
政治の要職をこなし、将軍として軍隊を率いては地方を駆け、その傍(かたわ)ら地方の民衆を集めて講座を開き、自らの行動が捉えた学問を聴講生たちと共に教学した。

人は、これだけの人生を辿れば、晩年は隠居という言葉が頭に浮かぶものです。
ところが、この陽明という人!

病魔が蝕んで激痛走る朽ちた肉体を引っ提げ、熱や咳を出し出し武将として戦地を駆け回り、遂には内乱を平定してしまったのです。
同時に、ボロ雑巾となった肉体も、そこで果てました。

後世、戦術の大家と呼ばれた将軍が、ときの偉人から、その戦術の経緯委細(いきさついさい)の紹介を受け取った。
そのおり、こう言って感嘆したそうです。
「今日の戦略眼から言っても、実に敬服すべき偉大なものだ!」

その敬服すべき偉大な戦略眼は、政治家としての闘病生活で培われたものなのかもしれません。

先生、その晩年のころ、戦地にて、反政府勢力の叛乱の報告を受けた。
先生は、すぐに会議を開く。
そして、みなに解いた。
今後の敵陣営の動向。
その想定、三つ。

先生曰く......。

敵武将が英雄ならば、先ずは動揺によって脆弱(ぜいじゃく)となっている首都北京を、直接攻撃するだろう。
さすれば、天下は大いに乱れる。
よほどの英雄性がない限り、それを避けるが凡人の常套手段というものだ。

次に、それなりの英雄性を持ち合わせているとなれば、揚子江に沿い、東進!
先ずは、南京を攻めるだろう。
それにしてみても、天下の半分は乱れる。
こちらも、容易には鎮定敵(かな)うまい。

さて、見るところこの武将。
頭は良いが、虚栄心ばかりが強いお坊っちゃま育ちで、度胸というものが少しもない。

人間が出来ておらず軽薄で、些少の英雄性すら持たないボンクラの武将であるから、敢えて行動を起こすようなことはしないだろう。

恐らくは自分の本拠地に根を生(は)やしておるから、いっちょこまいに気勢だけは上げるが、実際には配下の将軍を要所に派遣だけしておいて、自分は本拠地で情勢を見守るのみに留まる......と、見た。

それならば、手軽に料理をして、簡単に始末をつけることができる。

さて、陽明先生。
戦場の最前線の布陣に有って、この三つの想定を示して、デン!と構えていたのです。

どこの世界に、こんな腹の据わった武将がおりましょうか。
当然です。
陽明先生が居るのは世界ではなく、乱世という名の過去なのですから。
しかも、依然、闘病生活中ときている。

想定の結果は、言わずもがな。
果たせる哉(かな)、そのボンクラ頭の武将は、先生が観察したとおり些少の英雄性すら持ち合わせておらず、本拠地に根を生やし、枝葉をちょこちょこと派遣しては、その都度虚勢を張るのみだった。

結果、たったの一週間ほどで、サクッと始末がついてしまう。

そう言えば我が国の過去という世界にも、これに劣らぬボンクラ頭の武将たちがおりましたね。

底無し沼のように奥が深い広大な大陸国を、海岸からジリジリえっちらこっちら攻めてゆくという、三才児でもやらないような愚な戦術。

こちらも果たせる哉、国体は崩れ落ち、あわや海洋の中に沈没かという国難を招いた。
今もなお、その国民たちはみな溺れる寸前で、手足をバタバタさせて、プカプカと浮いてどこへとも知れず流されている。

今どきの大国アメリカも、この愚の例外にあらず。
対して大国ロシアは、『六韜三略(りくとうさんりゃく)』や『孫子』をよく研究し、東洋秘伝の兵法を実戦によく生かしている。

この東西を分かつ二大国の行く末は、言わずもがな。
果たせる哉でしょう。

アメリカ陣営の枝葉の一兵卒に過ぎない、沈没寸前のわたくしたちの母国といたしましては、その果たせる哉の顛末では、大いに都合が悪いというものですけれども、転げはじめてしまった物体の顛末は、どこへどう転んだところで、果たせる哉なのであります。

国民の皆さま、
救命胴衣の常備が、急務。
死活問題です!


令和2年4月26日(日)号
一学 13【息恒循は、武童と呼ばれた子供達の一人が起草した。彼は陽明先生を知り、人間が好きになった】門人、ヨッコ

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生まれもった美質と武の心。
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