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一学 34【ヨッコの然修録】アドラーがマザコンの原因論を斬る。学問とは何かを学問する安岡教学《オンライン郷座学4》

『オンライン郷(さと)座学』
住み慣れた半島の港町から、離島に疎開した寺学舎の学童たち。
彼らの学習帳〈然修録〉を、配信しています。
ミワラ〈美童〉と呼ばれる彼らの《生まれもった美質》を共有し、立命の共同体感覚を養うために。

エスノキッズ 心の学問 「教学編」
令和2年9月20日(日)号


一つ、学ぶ。


あたいには、どうしても堪え難いことが、二つある。
一つ、長い話。
二つ、長い文章。

いま興味を持っていることが、一つ。
元祖! 仏陀の瞑想。
閑話休題(それはともかく)。

で、離島で書く然修録。
その、第一筆。


〔 アドラーがマザコンの原因論を斬る 〕

心理学の二大巨匠。
フロイトとアドラー。
元は、共同研究者。
やがて......。
フロイトは、過去の原因論へ。
アドラーは、未来の目的論へ。

無論、私たちは、アドラーを学ぶ。

私たちは、自分の能力を決めつけて生きている。
問題が起きて何かの行動を起こすとき、それがたいへんか簡単かを、やる前からもう自分で決めて、さもそうであるかのように振る舞う。

もう、物の見方が決まっているから、どんな行動をするかも決まっているし、どんな結果になるかという自分の能力も、決めてしまっている。

これが、原因論が裏付ける、人間の当然の生き方。

貧しいから、親が居ないから、家庭を知らないから、不幸になる運命だから、心の病気だから、能力が無いから、頭が悪いから、遺伝だから、嫌われ者だから、身体(からだ)が弱いから......等々。

こんな原因を過去から探し出して、因果関係という自分にとって都合がいい理屈を構築することによって、自分の能力と未来の結果を決めつけてしまう。

確かにこれは、楽ちんだ。
なんの努力も、要らない。
自分の過去や周り情勢や先祖が成した歴史の中から、負(マイナス)の要素を探し出すか、或(ある)いは捏造(ねつぞう)してしまうか、ただそれだけでいいのだから。

しかも、その効能は、素晴らしい。

「この叢(くさむら)の中に、毒蛇がいる」と思えば、
実際に毒蛇が足元に居るときと同じ行動ができる。

「母親がそばに居ないと、悪い人が来る」と思えば、
実際に悪い人が背後に迫っているときと同じ恐怖を体感できる。

「学校や会社に行くと、対人関係が苦痛だ」と思えば、
実際に対人関係で苦労するのと同じ苦痛を味わうことができる。


ここに、一人の男性の症例がある。
アドラーが生きていた時代の話だから、ざっくり百年くらい前のこと。

彼の理屈(捉え方)は、次のとおり。
「他人が自分を評価してくれないから、自分が好きな人が好きになってくれないから、ぼくは、外には出ない」
まァ、理屈としては、ご尤(もっと)もでしょう。

彼は、母親に溺愛され、甘やかされて育った。
他の誰よりも優秀なのだと、信じ込まされた。
まず、学校の女の子たちから、笑い者になる。
同級生全員を、避けるようになった。
孤独の体験。
素晴らしい恋愛や結婚を、妄想するようになる。
母親が作った劣悪な人工物(彼)が、完成(成人)する。

気が小さく、知らない人を避ける生活が、定着する。
大学の卒業が近づくと、就職を嫌って躁うつ病になった。

三十代。
高学歴に代表される資格を取得し、個人事業主となる。
仕事の依頼人から、悪い印象で見られていると思いはじめる。
仕事への意欲を失う。
仕事のみならず、日常的な人付き合いも、困難になる。
特に女性に対しては、依然、内気。
一度は結婚をするも、一年目で早々に離婚。

遂には実家に戻って引きこもってしまい、両親に養ってもらう。
溺愛してくれる母親に甘やかされて、安堵のなかで生きている。


彼の問題は、変わらないこと。
「変われないこと」ではありません。
「変わらないこと」です。

彼の人生は、マザコンではじまり、このままでは何も変わらず、マザコンのまま、その生涯を終えることでしょう。
そのように行動し、そのような結果になる原因を、彼の過去のなかで見つけることは、いとも簡単なことです。

彼という不良品(劣悪な人工物)を作ったのは、たしかに母親なんでしょうけれども、その不良品にされたことを良いことに、不良品として保護されて生きてゆくことを決めたのは、彼、意思を持った劣悪な人工物自身です。


{ 学問とは何かを学問する安岡教学 }


「時代が違うだけで、人間って、こんなにも変わってしまうものなのでしょうか」

「何を教わって、何を学んだかが違うだけで、人間って、こんなにも退化してしまうものなのでしょうか」

ただ知識を得(う)るだけでも、無性に、こんな疑問や驚きを覚えてしまいます。

「無論、知識を得ることは、学問ではありません」と、言いたいところですけど、残念ながら、これも然(しか)りで、読書によって得(え)た知識に過ぎません。

ただ、言葉には、力というものがあります。
読書によってだけでも、力というものを感じます。

フォークソングの歌詞にもあるように、「それは、いい、ことだろう♪」と、思います。

その、力のある言葉の実際......。


学問は、何のためにするんですかーァ?

「やはり根本的には、已(や)むに已まれぬわれわれの、深い人間としての内面的要求を満足させるためである。
人間の一番尊い已むに已まれぬ良心・良知を、真理・道を学ばんがためである。
それを楽しまんがためである。
こういう学問をすることによって、端的に言うならば、本当の自分を作るということのためである。
こういうことが第一であります」

この読書の表紙の副題に、斯(こ)うあります。

「学問は人間を変える」と。


以上、〈 変われない人 〉の話と、〈 変わるため 〉の話でした。

さてこれから、マイブームの〈 瞑想 〉よん♪ (^_^;)


2020年9月18日(金) 活きた朝 01:44
ヨッコ(美童名(みわらな))

_/_/_/ プロフィール _/_/_/
立命期のミワラ〈美童〉。
知命まで息直術(そくちすい)を学ぶ。
学年は、門人。
(少年/少女→学徒→門人→学人→知命)

≪ちなみに≫ 知命後は、運命期に入る。
タケラ〈武童〉となり、武童名(たけらな)を名乗る。
天命まで恒循経(こうじゅんきょう)を学ぶ。

令和2年9月20日(日)号
一学 34【ヨッコの然修録】アドラーがマザコンの原因論を斬る。学問とは何かを学問する安岡教学《オンライン郷座学4》

【教学のメカニズム】
「学んで教える」を、一つのテーマ当たり4回行う。
《ミワラ〈美童〉の最高学年、学人》
先達のタケラ〈武童〉から、テーマとなる語録を教わる。それを、思考(現在)と潜在意識(過去)と直感(未来)で、自らの体験語録に置き換える(=行動の学)。その語録を、下位の門人に教える。
《門人》
同じ方法で学び、下位の学徒に教える。
《学徒》
同様に学び、最下位の《少年少女》に教える。

『オンライン亜種記』
【バックナンバー】 http://www.akinan.net